植物の海

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大晦日です。
大掃除に取り組んでいて思ったことがあります。
(あ、写真は15年以上前に編んだ手提げ袋です。iPadを入れるのにぴったりで捨てなくてよかったと思いました。)

 

ここ数年、『断捨離』とか『ミニマルライフ』とか話題ですね。
まあ、簡単に言えばモノを持たない生活、モノに執着しない生活ってところでしょうか。

 

シンプルな暮らし。
私もとても興味あります。
『必要最低限の質のいいものだけに囲まれて豊かに暮らす』とか。
おおお、なんか言葉にするだけでオシャレ感がそこはかとなく漂ってくる気がします。

 

んでね、そういう系の本で、あるミニマリストのお部屋が紹介されていたんですよね。
「ほぉ~」と思いながらページをめくった瞬間、ものすごい衝撃を受けました。

モノがない…。

 

いやね?
そういう系の雑誌ですからね。
すっきりしちゃってるんだろうな~とは思っていましたけども。

 

真っ白な壁
無垢の床

椅子

 

以上。

 

みたいな。
いやいやいやいや。
精神科の保護室じゃないんだから。

 

なんだかモノから解き放たれるというよりも、『モノを持たないというスタイル』にガッツリ執着しているようで…。
髪の毛一本でも落とそうもんなら即座にペナルティのホイッスルが鳴り響きそうで。
とてもじゃないけど「居心地良さそう♡」とは思えませんでした。

 

その部屋とは対極に位置するような空間に、旅先で出会ったんです。
本や写真や皿やスパイスの瓶やらなんやら。
所狭しとモノが並んでいて、棚に収納できないから床に直置きとか。
「あーこの壺? コレを手に入れた時の物語を教えてあげようか?」って、あちこちからいわく付きの逸品が出てくるような。
思い出のカオスみたいな。

 

もうね、すんごい落ち着きましたwww。
空間の包容力がものすごい。
「いいよいいよ。楽にしといてー。ゆっくりしてけば?」って言われてるみたいでした。

 

この体験から、おのずと目指す空間づくりの方向性が定まりましたね。
自分が好きなモノたちに囲まれた場所。
やっぱり、私の周りは植物の海になっていくんだろうなあ。
だからいつか潜りに来てね。
居心地いいよ、たぶん。

大樹の枝葉とならん事を望む

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私、ある園芸家の門戸を叩いたんです。
その方の著書をあとがきまで読んで、本を閉じる時には弟子入りを決めていました。
で、その日のうちに連絡・弟子入りの許可をいただいた。
ちょっと自分でもびっくりするくらいの行動力だったなあと思う。

鉄の意思を持って物事を成し遂げられる人ってそうそういない。
私も例にもれず飽きっぽく忘れっぽい人間です。
なので『いつかそのうち』の『いつか』は永遠に来ないってことを知っていました。
ぼんやりのほほんとしていても、やるときゃやらなきゃ。
反対にね、なんだかんだ理由をつけてやらないってことは、自分にとって必要な事柄じゃないんですよ、きっと。
だって本当に必要なことなら理由付けする前に行動しちゃいますから。

先日、大阪でレッスンを受けている時に、先生が弟子たちに向かって放った一言。
花や植物を取り扱うことを生業としている人間の庭が荒れているなんて論外です、って。
先生のレッスンはスパルタじゃありません。
笑いながら。
冗談を言いながら。
だけど本当に大切なことはきちんと伝えてくれる。
そして自分さえ良ければいいというマインドを持つ同業者にはマジで厳しいです。
毒を吐きまくりです、ハイ。
兄弟子たちも競い合うのではなくて、お互いを尊敬しながら。
なおかつ刺激を受け合いながら。
なんの実績もない私を暖かく迎え入れてくださる懐の深さにヨーコ感激です。

先生が教えているのはお金儲けの方法ではなくて、植物とどう向き合うか。
美しいということに価値をあたえる術。
そしてその術を使ってお客さんを喜ばせ、生産者を守り、園芸という世界をいかに発展させていくかという精神なんですね。

先生にお会いする度に『ああ、私の直感は正しかったなあ』『先生に出会えて良かったなあ』と嬉しくなるのでした。

袖振り合わずとも

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先日、同じアパートに住んでいる方から声をかけられた。
仮にMさんとでもしましょう。
Mさん『あのー、すいません』
私  『あ…はい』
Mさん『突然すいません。お庭が素敵なので、ず~っと気になっていたんです』
私  『え…ありがとうございます』
Mさん『さっきスーパー行こうとして、駐車場から出るときに、あ、あの部屋の人が庭に出とる! これはチャンス!と思って、出かけるのやめて戻って来ました(笑)』

 

冒頭の会話の私の人見知り感がハンパないですが、そのあと植物の話題で、寒空の下なんと2時間もの立ち話が成立しています。
見ず知らずの人間に声をかけるという、まあまあ勇気がいる行動(私にとっては)をとってまで、つながろうとしてくれたことをとても嬉しく思いました。

 

この一件以外にも、近ごろ縁の不思議をとても強く感じています。
熱烈に会いたいと思った遠い存在の人と突然つながる。
一度は途切れた人と再びつながる。
過去にとても近いところにいた時は会わなかったのに、物理的に離れたいま出会い、交流している。

 

つくづく縁なんてものは、自分が断ち切ろうとしない限りそう易々と切れないし、自分の努力や熱意だけではどうにもならないんだなあ。
だから今、縁に恵まれなくても、つながりたい人とつながれなくても、『あーそーね。今はその時じゃないのね。』って固執しないことだ。
執着を捨てることができた時に、歯車が回りだすんじゃなかろーか。

そして反対に、いま目の前にあるすべての出会いを大切にしようと思った。
何もぜーんぶ濃密につながろうってんじゃなくて、雑に扱わないってこと。

 

すべての人間のルーツが、アフリカのたった一人の女性から始まっているように、私たちは無関係ではない。
そう、このブログだって書き手と読み手として私たちはつながっている。
今は物理的に離れているけども、何年後か何十年後か。
肩をたたいて笑い合いながら、酒を飲み交わしているかもよ?

庭師の条件

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サルビア・アルゲンティア(通称:白くまくん)がコンテナですくすくと育っています。
地植えを夢見るコンテナガーデナーって、私を含めてたっくさんいるんだろうなあ。
小さな庭しかなくても、たとえ賃貸に住んでいても、植物に囲まれて暮らすことは可能です。
私はそんな人達のお手伝いがしたい。

まだ店舗はありませんが、ガーデンショップを開業するべく動き回っています。
その第一段階としてショップカード兼名刺をただいま作成中。
んでね、友達に言われたんです。
カードに『ナース兼庭師』という肩書を入れたらいいのにって。

ブログはね、個人の自由な発信なので気負いなく自称できたのだけど…
この程度で庭師って言っていいの?
本物の庭師に怒られない?
そんな気持ちがあった。
だけどその裏では
植物を愛する気持ちだけは誰よりもある!
笑うやつには笑わせておけ!
って気持ちもあった。
だけどもだけど…ウジウジウジウジ(笑)

そんなとき見つけたこのブログが私の小さな迷いをスコーンと蹴っ飛ばしてくれた。
缶けり(知ってる?)で鬼に捕まっていた私が自由になった瞬間でした。
まずは私の中で庭師の定義が明確になった。

http://niwashido.jugem.jp/?eid=964

庭師になる為に本当に必要なことはすっごくシンプル!!

1つ、自然や植物が好き。

1つ、人や動植物、命あるものに感謝する心。

1つ、モノ造りや観察が好き。

1つ、人を認めることが出来る人。

最後に一番大切なこと

1つ、絶対庭師さんになりたいって思う心。

庭師になるにはどうすればいいか・・・・・・私もまだまだ未熟な庭師。

今も上記の様に生きています!「絶対庭師で在り続けるぞ!!」って・・・・。

自分も厳しい修行時代もあったけど、今は親方になり、この世界の難しさや奥深さを心から愉しんでいる!!

これから庭師になりたいと思う人へ、一言・・。

苦しいのは一時!身に付けた技術や心は一生涯!!

紡いでいきましょう、庭師の世界を・・・。

この方のおっしゃる庭師の条件はすべて満たしている…ような気がする。
庭師かどうかは心が決める。
いいじゃない。
ナースで庭師でも。

 

ある日森のなか♪

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最近、香川の栗熊という地域の森の中にあるカフェに行ってきました。
とても落ち着く場所でした。
樹と水と美味しいごはん…ああ幸せ♡
そこで思い出したエピソード。

私、香川に帰って来るまでは、兵庫県の北播に位置する宍粟市に住んでいたんです。まあ、あまり大きい声では言えませんが…あえて言うなら田舎。
っていうかど田舎。(きっぱり)
通勤中、普通に鹿とかいますし。
片道1時間かけて姫路の海に近いところにある病院まで通ってました。
で、よく聞かれたのが「なんでわざわざそんな山の中を選んだの?」ってこと。

答えはひとつ。
景色です。
樹と水と空気に心を撃ち抜かれました。
特に朝。
晴れた日はもちろんのこと、雨の日だって美しい。
毎日飽きもせず景色に感動することができるってすごいです。本当に。
そう伝えても皆さんなんだか腑に落ちない顔をされるんですよね。

ある日、宍粟市にあるBARで地元の若いお兄ちゃんと話す機会があって。
どこからどう見てもチャラい今時の若者でしたが。
私が宍粟市の魅力について力説していたら…
「そうやろ!? そう思うやろ!?」
と、満面の笑みで握手を求めてきてくれました。
ああ、このまちを愛しているんだなあって、とても温かい気持ちになったのを覚えています。
よくよく話してみると林業に従事されてる方でした。(宍粟市は林業が盛んなんです)

その若者と同じように、私も生まれたまちを愛しています。
宍粟市とはまた違う香川の魅力。
訪れたことのない人にも、今まさに住んでいる人にも伝えていけたらいいなと思いつつ寝ます。
それではおやすみなさい。
良い夢を。

その仕事、適職? 天職?

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財布を探すために立ち寄ったお店で偶然出会ったシザーバッグ。
試しに着けてみると、驚くほど腰に馴染む…。

私、心の奥ではどこかで「カッコつけること」「形から入ること」に抵抗があった。
だけど違うんですね。
本物を持つことで覚悟が生まれていることに気がついた。
そうか、今はこの道で生きていく覚悟をしている段階なんじゃないかとふと思った。
きっと10年も20年も使い続けていくことになるんだろう。

天職というものは、いくら目の前にお金を積まれてもやめることなんてできない。
『はい、ここに100億置いとくからね、これを手にしたら今後一切植物を育てるのとか、ナシね』って言われたら、私なら絶対にお金なんて選ばない。
そういうものだと思う。

じゃあ天職が見つかったとしてもそれで生活なんてしていけないじゃないか、そういう人もきっといるでしょうね。
そういう時はまず、適職を探すんだよ。
生きていくための仕事。
目の前にお金積まれたら、ほいほい辞めちゃうかもしれない仕事ww
でも、それでいいと思う。

もちろん、適職=天職なのが一番理想なのかもしれないけど、そんな人は稀だ。
適職と天職を混同するから苦しくなる。
私の場合、適職が看護師で天職が庭師なんだろうな。

でもね、いつか。
天職を適職にするって覚悟を決めたから、私はやるよ。
誰からも応援されなくても。
いや、応援してくれるなら超嬉しいけどw