利他という利己

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「どうして看護師になったのですか?」と時々聞かれることがあります。

職業ってパーソナリティに影響を与えますから、当然といえば当然ですね。
でもそこに「人の役に立ちたくて」とか「子供のころ大病して・・・その時の看護師さんに憧れて」とかいう明確な美談を求められている気がしてかなり後ろめたい。

『看護師になりたいなんてこれっぽっちも思わなかった』

↑ ↑ ↑ コレ世界の中心で叫びたい本音。

当時私は目標を失っていて。でも自由になりたくて。
家を出て一人で生きていくためのツールとして看護師を選択したに過ぎません。
だけど20年も続けてきたからには何かしら理由があるのでしょう

どうせ給料がいいからでしょって? 答えはノーです。

看護師は金銭的に恵まれていると思われていますが、その労働は過酷です。
患者の身体的ケアを行いつつ、エビデンスに基づいたフィジカルアセスメントをして、なおかつその人の心に沿うという高等技術です。
肉体労働でもあり、頭脳労働でもあり、感情労働でもあるのです。
しかも、看護師なんだから当然でしょ? 何か粗相があったら訴えてやるんだから! というプレッシャー付き。正直、もうちょっと対価をいただいてもいいんじゃないかと思います(小声)

じゃあなんで看護師を続けているかって?

人を癒すことは自分を癒すこと。
人の苦しみを肯定することは自分の苦しみを肯定することに他ならない。

という言葉に尽きます。

なんという利己的な人間。
でもそれが私です。

 

写真:カンパニュラ・パシシフォリア